
2026/01/09
「最近成長できていないな…」「同じミスをする同僚に疲れてしまった」など、将来への不安や職場での悩みを抱える方もいるのではないでしょうか?自分を責める「反省」と、未来を変える「内省」はまったくの別物です。 本記事では、内省の意味や内省できない人によくある特徴、心地よく働き続けるための振り返りのコツを紹介します。他人や過去にとらわれず、自分のキャリアを前向きに切り拓くきっかけを見つけていきましょう。

内省とは、仕事や日常で起きた出来事に対して、自分自身の行動や考え方を振り返ることです。単なる反省ではなく、自己成長のために客観的に思考を整理する技術を指します。
たとえば、仕事で成功した際に「自分のどのような行動や考え方がよかったのか」、逆に失敗したときは「何が根本的な原因だったのか」を深く考えます。
過去の行動を冷静に振り返ることは、自分の欠点の改善はもちろん、長所をさらに伸ばすためにも有効な手段となるでしょう。
反省は主に「過去の失敗」に焦点を当て、悪かった点やミスを認めて謝罪したり、同じ過ちを繰り返さないように是正したりする行為です。
一方で内省は、失敗だけでなく成功体験も含めた「すべての事実」を振り返ります。「なぜうまくいったのか」「なぜ判断を誤ったのか」といったプロセスや、自分の思考そのものを客観的に分析します。
過去の良し悪しにとらわれるのではなく、その経験から学びを得て、未来の自分はどう行動を変えていくべきかを考える点が特徴です。
内省とよく似た言葉に「内観」がありますが、振り返る対象の範囲が異なります。内観は「自分の精神状態や心の動きそのもの」を深く見つめる行為です。心理療法の一環として使われることもあります。
内省は、自分の内面に加えて、具体的な業務や対人関係といった「外の世界との関わり」もセットで振り返るのが特徴です。
ビジネスの現場においては、「自分の言動が周囲にどう影響したか」なども考える内省のほうが、より実践的で変化につながりやすいスキルと言えます。

内省ができない人には、思考の癖や行動パターンに共通点があります。代表的な2つの特徴を紹介するので、現状を振り返る参考にしてみてください。
内省ができない人のなかには、失敗やトラブルの原因を自分以外の何かのせいにする「他責思考」が強い人もいます。無意識のうちに自分のプライドを守ろうとする防衛本能が働き、外部に要因を探してしまいます。
たとえばミスをした際に、次のような言い訳を考えてしまうパターンです。
「自分には落ち度がなかった」と結論づけてしまうと、改善すべき点が見つからず、成長する機会を自ら手放すことになります。結果として、何度も同じような状況に陥りやすくなるでしょう。
内省ができない人のなかには、失敗したときに深く落ち込んで後悔はするものの、具体的な行動の変化につながらないタイプもいます。
一見すると自分の非を認めているように見えますが、「自分を責めること」で心理的な決着をつけてしまっている状態です。
落ち込むことと、未来に向けて行動を変えることは別物です。具体的な対策まで落とし込まなければ、反省を繰り返すだけで状況が変わらない悪循環に陥りやすくなります。

内省を習慣化すると日々の業務改善だけでなく、長期的なキャリア形成においても武器になります。ここでは、内省がもたらす具体的な3つのメリットを紹介します。
内省を習慣にすると、失敗やトラブルを単なるミスとして終わらせず、成長の糧に変えやすくなります。内省によって事実を整理することで、原因を客観的に捉えられるようになるからです。
具体的には、失敗の原因を個人の資質にするのではなく、「準備時間が足りなかった」「確認のプロセスが抜けていた」といった行動や仕組みの問題として分解します。
原因が具体的になれば、「次はチェックリストを使おう」「早めに相談しよう」といった建設的な対策が立てられます。
このように改善のサイクルを回し続けると、失敗するたびにノウハウが蓄積されていきます。同じミスを繰り返す頻度が減り、業務スキルを高めることにつながります。
内省を深めることは、「自分が仕事で何を大切にしたいのか」という価値観を明確にすることにつながります。自分がどのような瞬間に喜びを感じ、何に対して強いストレスや違和感を覚えるのかを振り返ることで、自分の本音が見えてくるからです。
感情の動きを言語化していくと、次のように無意識に重視していた「自分らしさ」や「判断の軸」が明確になります。
自分の軸が定まると、異動や転職といったキャリアの岐路に立った際も、自分に合った選択をしやすくなります。漠然とした将来への不安やモヤモヤの解消にもつながるでしょう。
もし、同じ悩みをもつ仲間と話しながら価値観を見つけたいなら、キャリアイベントに参加してみるのもひとつの手です。
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内省を繰り返すと、自分の感情や状態を一歩引いて客観的に見る力(メタ認知能力)が高まり、冷静な判断ができるようになります。予期せぬトラブルや理不尽な批判に直面しても、感情の波に飲み込まれにくくなるからです。
たとえば、痛いところを指摘されてイラッとしても、感情的に言い返すのではなく「まずは事実確認をしよう」と建設的な対話に切り替えられます。
また、トラブルで焦っているときも、パニックにならずに「最優先で顧客へ連絡しよう」と冷静な行動を選べるようになるでしょう。
結果として、職場の人間関係トラブルを未然に防いだり、プレッシャーによるストレスから自分の心を守ったりすることにもつながります。

ひとりで悩んで落ち込んでしまう人は、やり方を少し変えてみるのもおすすめです。無理なく続けられて心が楽になる、正しい内省の3つのポイントを紹介します。
まずは、短時間でも一日を振り返る習慣を作ることが大切です。記憶が鮮明なうちにその日の出来事を言語化することで、曖昧な感情や思考を整理しやすくなります。
具体的には、帰宅中の電車内や就寝前の5分間など、無理のない範囲で時間を決めて取り組みます。手書きの日記でも、スマートフォンのメモ機能でもよいので、以下のように短い文章で書き出してみてください。
頭のなかで考えているだけでは、悩みは堂々巡りしがちです。文字にして客観視する習慣がつくと、日々の小さな変化や自分の成長に気づきやすくなり、漠然とした不安も和らぐでしょう。
失敗して落ち込んでいるときは、起きた出来事を「事実」と「感情」に切り分けて書き出すのがおすすめです。事実と感情が混ざったままだと、感情に引きずられて自分を過剰に責めてしまい、冷静な解決策が見えなくなってしまいます。
具体的には以下の手順で行います。
このように整理すると「恥ずかしい気持ち」を受け止めつつ、事実に対しては「次は提出前にダブルチェックする」といった具体的な対策を考えやすくなります。感情的なダメージを引きずらず、次の一歩を踏み出すために役立つ方法です。
1日の振り返りの最後は、ポジティブな言葉や未来に向けた言葉で締めくくるのがポイントです。人間の脳は最後に触れた情報を強く記憶しやすいため、反省だけで終わると内省自体がつらい作業になりかねません。
たとえ失敗が多い日だったとしても、次のように前向きな言葉で終えてみてください。
ポジティブに締めくくることで、「明日もまた頑張ろう」と自信ややる気を高めやすくなります。
しかし、ひとりで真っ白なノートに向かって問いかけても、何も浮かばず余計にモヤモヤしてしまう日もあるかもしれません。そのようなときは、ありのままの気持ちを人に話してみるのもひとつの方法です。
PERSOL MIRAIZ(パーソルミライズ)では、キャリアサポーターと1対1で話せる無料のキャリア相談を実施しています。モヤモヤや過去の経験を話すなかで、あなたの「大切にしたい価値観」や「自分らしさ」を一緒に発見・分析していきます。
事前準備も不要なので、お気軽にご相談ください。


「内省のやり方がわからない」と悩む人には、思考を整理するための「型」を活用するのがおすすめです。ここでは、業務改善や習慣の見直しに役立つ3つのフレームワークを紹介します。
KPT法は、振り返りを具体的な次のアクションにつなげるのに適した手法です。「Keep(よかったこと・続けること)」「Problem(悪かったこと・課題)」「Try(次にやること)」の3つの視点で整理します。
たとえば、以下のように書き出してみましょう。
具体的な行動目標までセットで考えられるため、前向きに現状を改善しやすくなります。
新しい習慣を取り入れたい場合は、KDA法を活用するのがおすすめです。「Keep(続けること)」「Discard(やめること)」「Add(新しく始めること)」の3つに分類して時間を整理します。
具体的には、今の行動を以下のように仕分けてみましょう。
スキル習得や資格勉強のための時間を確保しやすくなるため、自分を変える余裕を作りたい方に適しています。
YWT法は日々の経験から学びを深め、前向きな気持ちを高めるのに適した手法です。「Y(やったこと)」「W(わかったこと)」「T(次にやること)」の順に振り返り、成長を確認します。
以下が使い方の一例です。
たとえ失敗しても「学び」として捉え直せるため、自己肯定感を保ちながら次のアクションへつなげたいときに役立ちます。

他人の性格を根本から変えるのは困難ですが、自分の接し方を工夫することで、スムーズに仕事を進めやすくなります。無駄な衝突を避けて、相手の防衛本能を刺激せずに動いてもらうための2つの対処法を解説します。
内省ができない人に対して、感情的に注意したり問い詰めたりするのは避けましょう。自分を守ろうとする意識が強く、責められると言い訳を重ねやすいため、話が平行線になってしまいます。
無理に相手を変えようとせず、「この人はこういう特性なのだ」と割り切ることが大切です。そのうえで以下のように、「数字」や「起きた事実」に絞って事務的に伝えてみてください。
【NG例】
「どうしていつも提出が遅れるんですか?困ります」
【OK例】
「提出期限が昨日まででしたが、提出されていません。今日中に資料を提出し、次回からは期限内に提出するためのスケジュールを共有してもらえますか?」
事実のみを淡々と伝えることで、無駄な衝突を避けて精神的な消耗を防ぎやすくなります。
相手がミスをした際、結果の良し悪しを指摘するのではなく、そこに至るまでのプロセスに目を向けることが効果的です。内省が苦手な人のなかには「否定されること」への恐怖心が強い人もいるため、頭ごなしに間違いを指摘されると攻撃的になる可能性があります。
たとえば、次のように作業の過程について質問してみるのが一例です。
【NG例】
「やり方が違います。マニュアル通りに進めてください」
【OK例】
「今回はどのような流れで作業を進めましたか?」
否定せずに一度受け止めることで、相手の警戒心も和らぎます。安心感を与えて冷静に話せる状態を作れば、結果として穏便にコミュニケーションを取りやすくなるでしょう。

内省は過去の失敗を責めることではなく、客観的な事実から未来の行動を変えるための前向きな行為です。正しく振り返ることで、感情に振り回されずに「自分らしいキャリア」を築くヒントが見つかりやすくなります。
もしひとりで考えるのに行き詰まってしまったら、これまでの経験や今の気持ちを、そのまま誰かに聞いてもらうのがおすすめです。話しながら考えをまとめていくうちに、自分では気づけなかった強みや大切にしたい価値観が見え、「自分らしさ」が明確になります。
PERSOL MIRAIZ(パーソルミライズ)では、課題の特定や今後やりたいことなどを言語化する「自分らしさ分析」のお手伝いをしています。経験豊富なキャリアサポーターに無料で相談できるので、気軽に予約してみてください。

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