2024/03/28

食事は複数のエネルギーに変換できる

インタビュー
#インタビュー#働き方#スキルアップ

「どんなに忙しくても“ながら食べ”はしない」 メガベンチャーの子会社社長や、スタートアップ企業のCMOを務めるなど、大前宏輔さんは、これまでお仕事で数々の実績を出されてきた方なんですが、食事においても、しっかりとマイルールを設けているそう。 食事とビジネス。一見、直接は関係がない行為にも思えますが、これらがどう作用し合うのか、そこに理由があるとしたら気になりませんか?早速、紐解いていきましょう。


平日は失点防止、休日は加点を意識した食事スタイル


今日はよろしくお願いします。早速ですが、大前さんにとって食事とはどんな存在でしょう?

私にとって食事は、気持ちをリセットして楽しい時間を過ごすためのものです。だからこそ、どんな時でも、「ながら食べ」はしません。ランチ時間にWebミーティングなどが入ってしまって、どうしても対応せざるを得ない場合は、いっそ食事を抜きます。好きだからこそ、雑に扱いたくないんですよね。

休日も同様ですか?

基本的には変わりませんが、平日は仕事が最優先なので、そのパフォーマンスを落とさないという制約が加わります。その結果、いくら食事を楽しみたいとはいえ、毎回新しい店舗やメニューを開拓したりするのではなく、確実に満足感が得られる定番メニューを選ぶことが多いですね。

また、好きなものを好きなだけ食べていたら、眠くなってパフォーマンスが下がったことが過去にあったので、量にも気をつけています。平日は「いかに失点を防ぐか」という守りの姿勢で可能な限り食事を楽しんでいます。

失点を防ぐ、という考え方は面白いですね。

反対に休日は加点方式で、新しいものを開拓して発見を増やせるような食事を意識しています。食べ物だけじゃなくて、店内の雰囲気とか、美味しい飲み物とか…。触れたことがないものを体験するだけですごく楽しいですね。

また、いろいろなお店に行くことで、仕事にも活かせるような知見を得る機会に出会えます。
新しくできたお店に行っては、「このようなお客さんをターゲットにしているから、こういうメニューを提供しているんだな」と、無意識に読み解いたりしていて、それが結果的に、僕が取り組むマーケティングの仕事に欠かせないターゲット理解にもつながっているかもしれません。

食事で大事なのは場面に応じたフレキシビリティ


平日の食事ルーティーンを教えてください。

まず、「食べられる時に食べる」がマイルールです。仕事上、取引先や仕事仲間とのミーティングや会食も多く、日々の予定が流動的なので、食事のタイミングはフレキシブルに調整しています。

また、朝食は抜くことも多いです。時間がないのも理由の一つですが、一日の摂取カロリーを調整する目的もあります。仕事上、清潔感のある見た目を保ちたいので、節制した食事を心がけてはいるんですが、昼や夜はどうしても外食が多くなりがちなので、調整するには朝食が最適なんです。

一方で、あまり気分が乗らない朝は、「ご褒美」として朝食を食べることで、「今日は朝から美味しいもの食べたから、頑張るしかないな」と気持ちを切り替えられることもあります。


お気に入りの朝食は、コーヒーとDEAN&DELUCAのバナナマフィン。コーヒーは、浪人時代から集中力を上げるために飲み始めて、今も1日5杯くらい飲んでいます。DEAN&DELUCAのバナナマフィンは、本当に美味しくて大好きなんです。マフィンにしては大きめなので満足感があるところも、ポイントですね。

昼食はどうですか?

一人で食べる場合は、コンビニの焼きそばやスパゲティを選びます。がっかりしたくないので基本は毎回同じメニューですが、ちゃんと満足感があるので気分も上がります。食事のあとは眠くなりがちなので、30分程度の仮眠を取るようにしたり、サラダを最初に食べたり主食の量を減らしたりして、血糖値を下げるように気をつけています。

週に2〜3回は、昼に会食を入れているんですが、特にビジネス的な会食の場は、「有意義な情報交換をするぞ」と気を張らずに、とにかく楽しい時間を一緒に過ごすことを意識しています。もちろん、関係性を深めるためには、有益な情報を与えたりもらったりすることも重要ですが、それよりは話がしたくなる空気作りや、余計なことに気を取られない店選びを大事にしています。

会食のお店選びって難しい印象があります。

一番気をつけているのは、立地や食事の提供スピードです。互いに移動時間が長過ぎず、すぐに食事が提供されるような店を最優先で選んでいます。ランチで余計な時間を取られて、前後にミーティングを入れられなかったというような事態は、自分にとっても相手にとっても望ましくないですから。

夜会食の場合は、互いに仕事終わりの想定なので、多少基準は緩めて、遠めの美味しい店をチョイスすることもあります。ただ、相手が終電を気にする方か、2軒目も行きたい方かという、新たな条件が加わるので、いずれにせよ、お相手の志向性に合った場所や食事を選ぶように心がけていることは変わらないですね。

意味をもたせる=食事のアップデート


食事を仕事に活かすことは可能でしょうか?

たかが食事と思わず、意味を持たせることが大切だと思います。食事は毎日必ず、2〜3食は食べるもの。どうせ毎日同じ行動をするのであれば、自分のモチベーションを上げるもの、周囲とのコミュニケーションを深めるもの、新しい知見を得るもの、というように意味を持たせて捉えた方が、栄養摂取以上の効果が得られるはず。

仕事がある日は、パフォーマンス第一の食事になると思います。だからこそ、休日などは食事そのものやロケーションに意識を向け、ターゲット理解を深めたり、食事を共にするメンバーとの関係値を向上させたり…それができれば、結果的に何かしらの形で仕事に活きる効果が得られるのではないかと。

なるほど。自分にとっての食事の価値を捉え直すんですね。

そうです。例えば、外食よりも自炊が好きな人であれば、食べるだけでなく、レシピをSNSなどで発信してみたり、ホームパーティーを開催して交友関係を深めたりしてみるのもいいと思います。

外食にしろ自炊にしろ、日頃の食生活を大きく変えようと意気込むよりも、今の食事にどのような意味を持たせられるかを考えれば、新たな発見があるはずです。

この記事に登場する人

大前 宏輔

さん

思考合同会社 代表

京都大学教育学部卒業後、2012年株式会社サイバーエージェントに入社し、子会社立ち上げなど幅広く経験。2018年9月より株式会社メルペイに入社し、マーケティングマネージャーを歴任。2021年4月に株式会社YOUTRUST入社、同年10月にCMO就任。2024年1月より独立し、スタートアップ企業のマーケティング戦略・組織づくりに関する支援を行う。

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