2024/05/24
社会に出てキャリアをスタートさせたら誰しもが悩む我が身の振り方。今の業界、会社でいいのか、部署異動はどうすれば、プライベートとのバランスは? 正解がないからこそ悩むこの問題を、経験豊富な先輩たちに直接相談するこの企画。 今回は、数年前に「幹部候補生」として大手企業に就職したものの、仕事の成果よりも人間関係や社内政治で立場が決まる現状に疑問をいだいた方からのお悩みです。
さん
尼僧
1975年生まれ。浄土宗僧侶。大正大学人間学部臨床心理学専攻卒。750年あまり続く静岡県三島市にある蓮馨寺の副住職。 「仏教の知恵を日常生活に活かそう!」をモットーに活動に取り組んでいる。自坊で「お念仏の会」や「お寺BBQ」といったコミュニティ活動をおこなう他、「友絢さんとお茶を飲む日」で女性向けお話し会の講師も務めている。また、20年の東京の仏教関連組織勤務の経験を活かし、はたらく女性の悩み相談や企業の女性管理職向け講師を担当。 その他、Hanako等の女性誌やmi-mollet(ミモレ)等のwebメディア掲載、TV出演(NHK)、各種講師・講演会を行う。著書に『泣きたいときには泣いていい―走り続ける尼僧がすすめる「小さな実践」』(講談社)がある。
さん
ファッション&占いエディター
ファッション誌『フィガロジャポン』をはじめ多くの女性誌で、ファッションと占いページの編集を手掛ける。ファッションの分野ではパリやNYなど各国のコレクション取材をはじめファッションページのディレクションを中心に活動。ほかにも『VERYweb』のあおきさん占い。をはじめ、『美的GRAND』などで連載中。 そのほかラジオやトークショーなど幅広いジャンルでも活躍している。
SNS・メディア
就活当時、いくつかの大手日系企業で行われていた「幹部候補生採用」。
海外への留学経験があり外資系企業も視野に入れていましたが、新卒時点で給与が高く、独自のキャリアプログラムが設計されていることに惹かれて現在の会社に”幹部候補”として入社しました。
入社当時こそ10名に満たない候補生に対しての特別研修などにやりがいを感じていましたが、地方転勤を終え東京本社に戻ってきた頃から違和感を覚えるように。
「お前は〇〇に可愛がられてるのか」「□□さんのお気に入りね」と先輩社員や中堅幹部から言われることが増えてきたのです。
もちろん社会生活を送るうえで人間関係がベースになることは重々承知していますが、それだけでは済ませられないような社内政治を見聞きするたび、この会社で幹部を目指すのが正解なのか自信が持てずにいます。
どんな場所でも人が集えば政治や派閥はつきものですよね。
職場でも地域コミュニティなどでも、社会で生きていくうえでは逃れがたいことなので、今の現実をどう捉えるかが大切になると思います。
「怨憎会苦(おんぞうえく)」という言葉が仏教にはあるのですが、人生では嫌な人にも会わなければならない、どうしても避けられない、という意味。
これは2,500年前、お釈迦さまが生きていたときから言われている人間の苦しみのひとつなんです。
きっと社内政治を率先して行なっている人、意外とそうでもない人、会社のなかにも様々な人がいると思うんです。
はるか昔から、組織に所属する以上苦手な人との出会いは避けられないとすると、転職したとしても同じような人間関係の苦しみはあるかもしれない。
だからこそ、反面教師として捉えたり、自分の学びとして出会っている、と捉える。
そういう気持ちの持ち方で苦しみを未来を切り開く力に変えていくのがいいのではないでしょうか。
大きな会社だと社内政治は必ずありますよね。
だけど新しい時代の中で一番大事なのは誰といると自分が楽しいのかを考えること。
この人はリスペクトできる、という人とではないと仕事をするべきではないと僕は思っているんです。
それは年齢の上下や、立場の上下に関係なく、お互いにリスペクトがあることが風の時代の人間関係では大切になってくるから。
だから派閥のあるなし、ということよりも、自分が尊敬できる人がその組織にいるのか、そして一緒に働けるのか?という部分を判断基準にしてみるのはどうでしょう?
社内政治があるせいで尊敬できる人とのコミュニケーションが阻害される、というような実害があるのならば今後のことを踏まえても、転職を考えてもいいかもしれません。
おっしゃる通り、職場の人間関係や社内政治は、仕事において大きな要素となります。
特に幹部候補としてのポジションは、その影響が一層強くなりまして、直接関与していない場合でも、冷静かつ断固として、そのような発言や噂に反応することが重要です。
自身のプロフェッショナリズムや成績にフォーカスし、適切な対応を心がけることで、他者の意見や評価に左右されず、自信を持って前進できるでしょう。
また、職場での人間関係構築も大切ですが、仕事への専念や結果にフォーカスすることも重要です。
自分の強みやスキルを活かし、目標に向かって着実に歩むことが、他者の意見や評価に左右されない自信を築く手助けになります。
ただし、その中で自分自身が本当にやりたいことや、キャリアの方向性についても再評価することを検討してみてください。
幹部候補としてのポジションが合っているかどうか、そしてその先のキャリアについて十分に考えることが大切です。
時には他の選択肢も検討し、自身の幸福と仕事の満足度を考えることが重要です。
社内政治や社風は簡単に変わらないものだと思うので悩みどころですね…。
いただいた内容を踏まえて気になったのは、相談者様にとって、今の会社で幹部を目指すことにどんな意味や目的があるのでしょうか?
また、幹部になった先はどのようなことを思い描かれているのでしょうか?
幹部になることで、相談者様が叶えたい未来が叶うのであれば頑張ってみてよいのではないかと思いますが、叶えたい未来が叶わない、もしくは、遠回りになるのであれば、他の道についても検討してみても良いかと思います。
ただし、もし転職となったとしても社風など内部事情はなかなか見えにくいのでエージェントに相談して、フラットな社員面談を実施いただく等情報収集は必要かもしれません。
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