2024/04/09

ボトルネックとは?その原因やビジネスでの解消方法を解説

知っておきたいビジネス用語図鑑
#ビジネス用語

ボトルネックとは、業務工程のなかで停滞や生産性の低下を引き起こしている箇所という意味で、ビジネスシーンでよく使われる言葉です。この記事では、ボトルネックが生じる原因や解消方法について分かりやすくご紹介します。

目次

ボトルネックとは?

ボトルネックとは、一連の業務工程のなかで、業務の停滞や生産性の低下を招いている箇所のことです。瓶の首が細くなっている部分「bottleneck」に由来する言葉で、「ネック」と省略して呼ばれることもあります。

ボトルネックがあると、たとえほかの工程がスムーズに進んでいたとしても、全体に影響を与えてしまいます。そのため、業務全体を円滑に進行するには、ボトルネックの解消が重要です。

この記事では、ボトルネックが生じる原因やボトルネックが引き起こす問題、また解消方法について解説します。よりよい職場作りと生産性向上のために、ボトルネックについて正しく理解しましょう!

【おすすめ記事】スキルを磨きたいビジネスパーソンはこちらもチェック

言葉の由来を理解すると覚えやすい!ボトルネック

 

このプロジェクト全然進んでないね…。何がボトルネックになっているのか整理してみてくれる?

 

(ボトル…?ネック…?)

 

ボトルネックっていうのは、プロジェクトのなかで業務の停滞や生産性の低下を招いている箇所のことだよ!

ボトルネックの意味が分からずペットボトルや首を思い浮かべるビジネスパーソン
ボトルネックは、確かに「bottleneck」に由来する言葉ですが、ペットボトルと首を思い浮かべるなんてことがないように!

ボトルネックという言葉を初めて聞く場合、どういう意味なのか想像できませんよね。「ネック」という言葉のほうがなじみがあると感じる方もいるかもしれませんが、ビジネスではボトルネックという場合もあるため、覚えておくとよいでしょう!

ボトルネックが生じる主な原因

ボトルネックを解消するには、ボトルネックがなぜ生じてしまうのかという原因から知る必要があります。ボトルネックの具体的な原因は状況によってさまざまですが、ここでは主な3つの原因についてご紹介します。

人手不足

ボトルネックが生じる原因のなかでも代表的なものが、人手不足です。1人当たりの業務負担が増えると処理スピードが低下するので、業務の停滞を招いてしまいます。かといって、人手不足をカバーするために急いで業務を行うと、品質の低下につながりやすく、ひいては顧客の信頼を失う恐れもあるので注意が必要です。

業務の属人化

属人化とは、ある業務の内容や進め方などを特定の担当者しか理解していない状況のことをいいます。属人化していると、担当者が何らかの理由で休んだり退職したりした場合、代わりに業務を行える人がおらず、業務が停滞しボトルネックが生じてしまいます。

また、仮に別の人が引き継いだとしても、もとの担当者に比べて重要な部分や確認事項などの見落としが多くなる傾向があるため、やはりボトルネックとなるケースがあります。

アナログ業務

各種申請や承認など、デジタル化できる業務をアナログで行っているのもボトルネックの原因となります。文書を紙に印刷して提出する、承認者から直接ハンコをもらうといったことには時間と手間がかかるので、業務が停滞してしまいがちです。

こうした業務のデジタル化は、短期的に見ると費用や時間などのコストがかかりますが、長期的に見ると各種手続きがスムーズになり、生産性の向上が期待できます。ITツールを導入すれば、文書をクラウドで管理したり、リモートでもリアルタイムでコミュニケーションを取れるようになったりと、業務を大きく効率化できるでしょう。

業務工程での問題解消を考えるビジネスマン

ボトルネックが引き起こす問題

もし業務のなかでボトルネックが生じた場合、どのような問題が発生するのでしょうか?ここでは、ボトルネックが業務に与える影響について詳しく解説します。

生産性が低下する

ボトルネックは生産性の低下を引き起こします。業務の流れのなかで、ほかの工程よりも遅れているボトルネックの部分があると、ほかの工程もそれに合わせて進めなければならないためです。業務に遅れが生じると従業員が不満を抱えやすくなり、生産性だけでなくモチベーションまで低下してしまう場合もあるでしょう。

時間やコストがかかる

遅れている工程に合わせて業務を進めなければならないと、それだけ時間がかかってしまいます。さらに、稼働している時間が長ければ長いほどコストも必要となるため、放置していると組織への負担は大きくなるでしょう。

精神的余裕がなくなる

ボトルネックによって業務が遅れると、焦りや不安から精神的な余裕が失われる場合もあります。そのような状態で業務を行うと、心身にストレスがかかったり、急ぐあまりミスが多発して品質が低下したりといったことにつながりがちです。

ビジネスシーンでボトルネックの解消に悩むビジネスパーソン

ボトルネック解消のアプローチ例

ボトルネックの解消方法として知られているのが、イスラエルの物理学者エリヤフ・ゴールドラット氏が提唱した「TOC(Theory of Constraints)」という理論です。日本語では「制約条件の理論」といわれ、ボトルネックとなっている部分(制約条件)を集中的に管理することで、全体の生産性向上を目指すマネジメント手法となっています。もともとは工場での生産管理を効率化させるために生まれた理論ですが、企業経営の改善にも応用されるようになりました。

事業がうまくいっていない場合、全体的な改善をしようとすると時間も手間もかかってしまいます。しかし、根本原因を特定して、その部分の解決に集中的に取り組むことで、少ない手間と時間で最大の改善効果を得ることができるのです。以下に、TOCに沿った5つの解消ステップをご紹介します。

[ 1 ] ボトルネックを特定する

まず、ボトルネックがどこにあるのかを特定します。明確になっていない場合には、現状の課題の洗い出しから行い、ボトルネックになっている部分を見つける必要があります。ボトルネックの特定を間違えると、解消への取り組みを進めても意味がなく、コストや時間が余計にかかってしまう場合があるため注意が必要です。

[ 2 ] ボトルネックの最大限活用を検討する

ボトルネックを特定した後は、ボトルネックになっている部分が本来の能力を発揮できるように改善するためにはどうしたらよいか、解決方法を考えます。ただし、改善のために新たなリソースを投入するのではなく、今ある設備や人員のままで、生産性や効率を最大化できる方法を検討していきます。

業務ステップ改善に取り組むビジネスパーソン

[ 3 ] ボトルネックに合わせ、それ以外の工程を効率化する

次は、ボトルネック以外の工程を効率化することで、ボトルネックの部分をカバーできるかどうか検討します。ほかの工程を効率化してリソースをもらうことで、ボトルネックをカバーできて全体のバランスが取れる場合があります。ただし、ほかの工程をボトルネックに合わせて調整するのは難しいので、慎重に行わなければなりません。

[ 4 ] 新たなリソースを投下してボトルネックを改善する

2、3を行っても改善されない場合は、新たなリソースを投入することで、ボトルネックを改善できないか考えます。現状のリソースでは補えない新たな設備やシステム、人員を加えて、業務の効率化を図りましょう。ただし、新しいリソースを投入するには負担がかかるので、今ある設備や人員のまま改善できないか十分に検討することが重要です。

[ 5 ] ブラッシュアップを行う

ボトルネックを1つ改善したからといって、全ての業務が最適化されるとは限りません。生産性が向上することによって、別の工程が新しいボトルネックになってしまうこともあるため、ブラッシュアップを定期的に行い、1~4のプロセスを繰り返し行うことが大切です。

業務のブラッシュアップについて議論するビジネスパーソン

ボトルネックを解消して業務をスムーズに!

ボトルネックは効率的な業務を妨げる原因となるため、業務工程のなかで何がボトルネックを引き起こしているのか特定することが大切です。その後は、TOCを使って解消していきましょう。TOCの知識を身に付けておくと、ボトルネックが発生しても適切に対応できるため、ご説明した内容をぜひ覚えておいてくださいね。

ただし、生産性が向上したり、新しいリソースを投入して業務の流れが変化したりすることで、別のボトルネックが生まれることもあります。そのため、TOCのプロセスを繰り返し行い、定期的にブラッシュアップをすることが大切です。ボトルネックを解消して業務の停滞をなくし、充実した働き方を目指しましょう!

ボトルネックを解消による充実した働き方を目指すビジネスパーソンたち

社会人におすすめ!無料のリスキングサービス『PERSOL MIRAIZ』

『PERSOL MIRAIZ』は、はたらくすべての人が利用できる無料のリスキリングサービスです。本来は高額なスキルの学習やキャリアカウンセリングを、誰でも気軽に始められます。

PERSOL MIRAIZの詳細はこちら

特長1:スキルの習得ができる学習コース

  • 無料で利用できる
  • 業界大手企業や著名人が提供・監修
  • DXやマーケティング、エンジニアリングの領域が充実

特長2:プロが併走するキャリア相談

  • 無料で利用できる(1時間のカウンセリング、30分の学習相談がそれぞれ5回)
  • どんな職種や年代でもOK、話すことが整理しきれてなくてもOK
  • 求人紹介はしない、転職ありきではないカウンセリング

特長3:身に付けたスキルが転職につながる

  • PERSOL MIRAIZで身に付けたスキルを元に、パーソルキャリアが運営するdodaが転職まで伴走
  • 急に求人を勧めたり、無理に転職を促すことはないので安心


PERSOL MIRAIZの詳細はこちら

アジャイルとは?アジャイル開発の意味やメリットについても分かりやすく解説

前の記事を読む

ローンチとは?意味や使い方、似た用語との違いについても解説!

次の記事を読む

dodaのおすすすめ診断 - あなたの市場価値を知る

あなたの適正年収はいくら?

年収査定
この記事をシェア

ハッシュタグから記事を探す

カテゴリから記事を探す

トップランナーおすすめの良書

トップランナーが見た動画

インタビュー・対談

PERSOL MIRAIZのリスキリングコンテンツ

実践型クラス

トップランナーと学ぶ・作る・出会う - あなたのキャリアを前進させる無料クラスとイベント

キャリアに活かせる学習動画

トップランナーから、仕事に直結するスキルを学ぶ

あなたが興味のありそうな記事

トップランナーのマインドや学習方法を知り、キャリアを成長させる

公式Xヘルプお問い合わせ
公式LINE運営会社免責事項
利用者データの外部送信

©︎PERSOL CAREER CO., LTD.