2024/05/15

プロンプトとは?用語の意味や種類、作成時のコツなどを分かりやすく解説

知っておきたいビジネス用語図鑑
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プロンプトとは、AIと対話形式でコミュニケーションを取る際にユーザーが示すテキストのことです。またIT分野においては、コンピューターに特定の操作や処理を実行させるためのシステムという意味でも用いられます。今回は、AIプロンプトのパターンや作成時のコツについて解説します。

目次

プロンプトとは?

プロンプト(Prompt)とは、「促す・指示する」という意味の英単語から来た言葉で、IT分野では、システムを操作する際に処理や設定などを促進させる文字列として用いられます。

プロンプトの種類は、ユーザーにコマンドの入力を促す「コマンドプロンプト」や、生成AIに出力を促す「AIプロンプト」などがあります。今回は、プロンプトのパターンや作成するときのコツなどをご紹介します。

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街を行き交うビジネスパーソン

プロンプトの聞き間違いに注意!

 

生成AIを使いこなせるように、プロンプトについて勉強するといいよ。

 

(え?プリン…プト?)

 

プロンプトは、AIに投げかける指示や質問のことだよ。欲しい回答をもらうには、プロンプトの工夫が必要なんだよ。

プロンプトと聞いてプリンを思い浮かべるビジネスパーソン
プロンプトは聞きなれない言葉ですが、生成AIの発達・普及で注目されています。知らずにプリンを思い浮かべるなんてことがないように!

コマンドプロンプトとは

コマンドプロンプトとは、キャラクタユーザーインターフェース(CUI)のオペレーティングシステム(OS)で、コマンドを打ち込むことによりパソコンに特定の動作を実行させるためのツールのことをいいます。コマンドとは、コンピューターやプログラムに対する命令のことです。

コマンドプロンプトを簡単に説明すると、コンピューターの操作や設定を行う際に表示される黒い画面のことを指し、コマンドを入力することでPCと直接意思疎通することができる機能といえます。

コマンドプロンプトはエンジニア職がよく使う機能ですが、ファイルの整理やシステムの設定など、エンジニア以外の職種でも業務の効率化を図ることが可能です。

打ち合わせをするチーム

AIプロンプトとは

AIプロンプトとは、対話やコマンドラインインタフェース(CLI)などの対話形式のシステムにおいて、ユーザーが入力する指示や命令のことです。2023年3月15日に発表され、一般層にも広まったテキスト生成AI「GPT-4」にもAIプロンプトが活用されています。AIシステムの一種である生成AIは、機械学習によって得た過去の学習データを用いて、ユーザーから入力された情報をもとに新しいコンテンツを生成しています。

AIに対して人間が求める最適な回答をできるようにプロンプトを設計する専門家を「プロンプトエンジニア」、プロンプトを設計する技術のことを「プロンプトエンジニアリング」といいます。生成AIは、テキスト生成AI、画像生成AI、動画生成AI、音声生成AIなどさまざまな種類がありますが、今回はテキスト生成AIにフォーカスしてご紹介します。

プロンプトの主なパターンの一覧は以下の通りです。これらのパターンの使い方を知り、目的に合わせて適切に活用しましょう。ここからは、それぞれのパターンについて詳しくご紹介します。

  • 質問・説明型
  • 指示・命令型
  • 創作型
  • 対話型
  • コード生成型


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質問・説明型

質問型プロンプトとは、ユーザーが尋ねたい内容や知りたい情報を直接入力する形式のプロンプトです。

<質問・説明型プロンプトの例>

  • 世界で最も人口が少ない国はどこですか?
  • プロンプトとは何ですか?


このようなプロンプトに対して、AIが適切な答えを生成します。ただし、AIの回答が必ずしも正しいものであるとは限らないため注意しましょう。

タブレットを触る男女

指示・命令型

指示・命令型は、特定のタスクを行うように指示するプロンプトです。「○○をしてください」「○○を教えてください」のような構成で入力することで、指定した料理のレシピを教えてくれたり文章の要約をしてくれたりします。

<指示・命令型プロンプトの例>

  • 肉じゃがのレシピを教えてください。
  • 下記の文章を要約してください。


文章の要約を指示する場合には、具体的な文字数も指定することでより効率的に活用できるでしょう。ただし、要約した文章が元の文章と異なる文脈になってしまうこともあるため、確認や修正などの対応を行うことが必要です。

創作型

創作型プロンプトは、生成AIを用いて歌詞やストーリー、広告のキャッチコピーなどクリエイティブなコンテンツを生み出すよう指示するプロンプトです。具体的には、以下のようにテキストを入力します。

<創作型プロンプトの例>

  • 夏の夕暮れをイメージした歌詞を作成してください。
  • 最新型テレビの販売促進につなげるためにWebサイトに記載するキャッチコピーを考えてください。


創作は、人間だけが優越している分野だと思われがちですが、生成AIも得意としている分野です。指示を出す際の条件を細かくすることで、より求めているものに近い回答が期待できます。

対話型

対話型プロンプトは、ユーザーとAIが対話形式でやりとりをするプロンプトです。

<対話型プロンプトの例>
ユーザー 「チャーハンに合うおかずは何ですか?」
生成AI 「餃子、エビのチリソース、春巻きなどです」
ユーザー 「餃子に必要な食材は何ですか?」
生成AI 「餃子を作るために必要な一般的な食材は、餃子の皮、ひき肉、キャベツ、ネギ、椎茸です」

まるで、実際に人と話しているかのようなコミュニケーションを取ることができます。対話形式でAIを活用する場合は、回答に対する質問や疑問を繰り返し追加することでより詳しい情報を得られるでしょう。

コード生成型

AIプロンプトを用いて、ユーザーからAIにプログラムコードの生成を依頼することも可能です。コードの生成をAIに任せることで、開発スピードが速くなったり、バグに気付いて修正ができたりするなど生産性の向上が期待できます。

スマホでメッセージのやりとりをする人々

適切なAIプロンプトを作成するコツ

ユーザーが求める回答をAIから得るには、LLM(大規模言語モデル)の仕組みを理解する必要があります。LLMとは、膨大な数のテキストデータとディープラーニング技術を活用して学習することで、まるで人間のように言葉や文章を理解し、新しくコンテンツを生成できるようにする自然言語処理モデルの一種です。LLMは、「この単語の次はこの単語がくるだろう」と確率論的に推論する仕組みです。

プロンプトの質問や指示が曖昧であったり、適切でなかったりすると、LLMの仕組みのよさを活かせず、確率が外れてしまう(求める回答が得られない)場合があります。ここからは、望んだ回答をAIから得るために、プロンプトを作成する際のコツを5つお伝えします。

  • 具体的で明確な指示をする
  • 明確な役割を与える
  • 自由回答形式の質問を使う
  • 表現方法を指定する
  • 区切り文字や区切り線を使用し、指示部分を囲う

具体的で明確な指示をする

生成AIを用いる場合、具体的で明確なプロンプトを作成することで、より求めているものに近い回答を得ることができます。

たとえば、ビーフシチューのレシピを尋ねる際に、「ビーフシチューのレシピを教えてください」よりも「2人分のビーフシチューを作るのに必要な材料とその分量を教えてください」と入力したほうが的確な回答を得られるでしょう。

また、質問内容によっては、回答結果の文字数を指定するのも効果的です。

明確な役割を与える

プロンプトを作成する際には、生成AIに特定の明確な役割を与えることも有効です。たとえば以下のような入力方法があります。

  • あなたは優秀な校正者です。以下の文章を校正してください。
  • あなたはハウスクリーニングのプロです。換気扇の掃除方法を教えてください。


また、役割を与えるだけでなく、「○○の視点で」のように立場を定めることで、より求めている回答を得られやすくなります。

自由回答形式の質問を使う

自由回答形式の質問を使うことも、プロンプト作成時のコツです。生成AIを活用する際は、「はい」または「いいえ」で答えるものや、選択肢のなかから回答を選ぶ質問を避けましょう。選択肢式の質問をすると、生成AIに備わっている能力を最大限に活かせなくなってしまいます。

表現方法を指定する

生成AIに指示をする際には、口調や表現の方法を指定することができます。語調を「~です・ます」なのか、「~だ・である」にするかといった詳細な指示を出すことで、目的に合った文章の作成が可能です。また、「子どもでも理解できるように教えてください」「日本語・英語で説明してください」などのような一文を加えることでターゲットや目的に合った回答が提供されます

区切り文字や区切り線を使用し、指示部分を囲う

長い指示や複雑な命令をする場合には、区切り文字を使って指定部分を囲い、明確な指示になるよう工夫することがおすすめです。区切り文字とは、カンマ(,)や三重引用符(""")などを指し、区切り線とは、符号(=)やハイフン(-)を指します。区切り文字や区切り線で指示部分を囲うことで、生成AIは内容を理解しやすくなり、ユーザーも分かりやすい回答を得られるでしょう。

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プロンプトをうまく活用して業務を効率的に行おう

プロンプトを用いることで、文章の要約や校正、コンテンツやメール文の作成、情報の検索など、これまで人間が行っていた業務の一部をAIに任せることも期待できます。このようなAI技術の発展を目の当たりにすると、「人間の仕事が代替されてしまうのではないか…」と不安になるかもしれませんが、恐れるのではなくうまく使いこなすことを目指しましょう。

また、生成AIは非常に便利なものですが、必ずしも正確であるとは限らないということを忘れてはいけません。情報の正確性を確認しながら、著作権への懸念がないか、生成AIの回答が別のソースから盗用しているものでないかなども確認しましょう。

さらに、生成AIは確率論的に回答を生成しているため、無難な文章を出すことが特徴です。そのため、AIから得た文章に人間が工夫を加えることで、より高精度な創造性のある文章を作成できるでしょう。今後、より一層技術が進んでいくAIを使いこなし、業務の生産性向上や効率化を図ってくださいね。

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