2024/05/22
マターとは、ビジネスシーンでは担当、責任、管轄という意味があります。本来の英語とは異なる意味があるため、ビジネスシーンでの使い方を押さえておきましょう。今回は、マターの意味、言い換え表現、使い方について解説していきます。
ビジネスシーンで使われるマターは、「担当」「責任」「管轄」を意味します。主に案件の担当者、責任の所在を指すときにマターを使います。
マターは、英語の「matter」に由来しています。英語におけるマターの意味は幅広く、名詞では「事柄」「問題」「原因」「内容」などがあり、動詞では「重要である」という使い方もします。ですが、英語の意味のなかには「担当」というニュアンスはありません。このように、ビジネスシーンで使われるマターは、英和辞書に載っている意味とは異なる場合があります。
今回は、マターの使い方や言い換え表現をご紹介します。
この案件はAさんマターでお願いね。
(マ、マター?またまたー、冗談を?)
Aさんマターとは、Aさんの担当で進めるってことだよ。
マターは、責任の意味を含む重要用語であるため、ビジネスシーンでの正しい使い方を押さえて、状況に応じて使い分けられるようにしましょう。
では、マターはビジネスシーンでどのように使われているのでしょうか?マターは複数の意味がありますが、パターンを覚えておくことですぐに使えるようになります。下記でご紹介する例文も併せて参考にしてください。
マターは「○○さんマター」といった形で、「担当者・責任者の人名+マター」でよく使われます。この場合、特に上司の名前を入れるときは敬称や役職名も忘れずに入れるようにしましょう。例文は以下の通りです。
<〇〇さんマターの例文>
「自分マター」とは、自分の担当・責任で業務を進めることです。なお、自分マター以外にも「私マター」という場合もあります。この場合の自分マターには以下のような例文が挙げられます。
<自分マターの例文>
「誰マター」は、担当や責任の所在が誰にあるのかという情報を聞くときに用いられます。使い方の例は以下の通りです。
<誰マターの例文>
個人だけではなく、部署やチームがマターに用いられることがあります。この場合のマターは、「管轄」の意味が当てはまることが多いでしょう。たとえば、以下のような使い方をします。
<○○部マターの例文>
「クライアントマター」とは、「クライアントの意向次第」というニュアンスで使われ、ここまでご紹介してきたマターとは異なる意味があります。具体的にいうと、クライアントの意見次第で計画や業務が確定したり、変更になったりするという意味合いです。クライアントマターは下記のように使います。
<クライアントマターの例文>
「政治マター」とは、政治に関連しているため、個人で決断したり、実行したりすることが難しい事柄のことです。この場合、英語のmatterと似た意味を持ち、こちらもビジネスシーンで用いられる意味とは少し異なります。使い方の例は、以下のようなものが挙げられます。
<政治マターの例文>
ここまでご紹介した通り、マターはさまざまな意味があり、カタカナ用語を使わない人にとってはなじみにくい言葉かもしれません。使い方を理解したうえで、状況に応じて別の言葉に言い換えられるようにしましょう。ここでは、マターの言い換え表現を、言い換え前と後の例文でご紹介します。
言い換え前:このプロジェクトは佐藤さんマターなのか、山田さんマターなのか、明確にしておこう。
言い換え後:このプロジェクトは佐藤さん担当なのか、山田さん担当なのか、明確にしておこう。
言い換え前:この案件は自分マターで進めさせていただきます。
言い換え後:この案件は自分の責任で進めさせていただきます。
言い換え前:新人研修は人事部マターだ。
言い換え後:新人研修は人事部の管轄だ。
言い換え前:私マターの案件ではないため、プロジェクトの詳細は把握できていません。
言い換え後:私が預かっている案件ではないため、プロジェクトの詳細は把握できていません。
マターを使う際は、注意すべき点もあります。ご紹介する注意点を参考に、マターを使いこなしましょう。
マターに限った話ではありませんが、このようなカタカナのビジネス用語は、カジュアルな表現であると捉えられる場合があるため、使う相手には注意しましょう。また、社内での役割や責任の所在を示すマターは、社外の人に向けて使うのは避けるのが無難です。目上の人、社外の人に対して用いるときは先ほどご紹介した言い換え表現を使うとフォーマルな言い回しになります。
ビジネスシーンでのマターは英語本来の意味以外のものも含むため、英語話者にマターを使っても、こちらが意図する意味合いで伝えるのが難しい場合があります。
責任者という意味を英語で表すには、以下のような英単語、フレーズを使うとよいでしょう。
なお、person in charge、representativeは、ただの担当者ではなく、ある程度権限を持った人というニュアンスも含まれ、representativeのほうが立場や権限が強いイメージです。また、responsible personは責任を負うべき人、容疑者という意味もあるため、使う際は気を付けましょう。
ここまでマターの意味、言い換え表現、使い方について解説してきました。正しく意味を理解していないと、自分の責任や担当範囲を勘違いし、トラブルにつながりかねないため、今回の記事でマターの意味や使い方を押さえておきましょう。
ただし、マターを多用し過ぎたり、社外の人に用いたりすると失礼に当たることもあるため、状況に応じて言い換え表現を使うとよりスマートです。マターを正しく使用して、ビジネスパーソンとしてレベルアップしていきましょう!
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