2024/05/31

コミットとは?コミットの意味や、ビジネスシーンでの使い方について解説

知っておきたいビジネス用語図鑑
#ビジネス用語

コミットとは、英語の「commit」のカタカナ語であり、「責任を持って取り組む」といった意味のビジネス用語です。今回はコミットについて、ビジネスシーンでの使い方や、重要なポイントを例文と併せて徹底解説していきます。

目次

コミットとは

コミットとは、英語の動詞「commit(コミット)」のカタカナ語です。ビジネスシーンでは、「責任を持って取り組む」「結果を約束する」「全力を尽くす」といった意味で使われます。また、コミットに似ている「コミットメント(commitment)」は「commit」の名詞形で、「約束」や「献身」といった意味です。

ちなみに、英語のcommitの語源は、「complete(コンプリート)」に代表される「完全に」という意味の「com」と、「submit(提出する)」のような「送り込む」という意味の「mit」から来ており、「完全に送り込む(取り組む)」といった意味を持ちます。

その意味から転じて、感情や意志を伴ってある状態(方向性)に送り込む動作を指すようになり、今では以下のようにさまざまな意味で用いられます。

  • 託す
  • (刑務所や精神病院などに)送り込む
  • (強く)記憶する
  • 誓う
  • (罪を)犯す

ビジネス用語としての「責任を持って取り組む」「結果を約束する」という意味は、上記における「誓う」から転じたものです。

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聞き間違いに注意!コミットを使ったビジネス会話

 

今期はみんなで目標達成にコミットしよう!

 

(え?コミック?マンガ?)

 

コミックじゃなくて「コミット」だよ!コミットは、責任を持って取り組んだり、全力を尽くすという意味のビジネス用語で、「みんなで絶対に目標達成しようね!」ってことだよ。

コミットをコミックと聞き間違えるビジネスパーソン
ビジネスにおいて成果にコミットするためにも、正しい意味や使い方を知っておきましょう!

コミットの使い方

ここからは一般的なビジネスシーンでのコミットの使い方を見ていきましょう。

成果(結果)にコミットする

「成果(結果)にコミットするのが弊社の特長です」というように、成果を約束する、責任を持って結果を出すという意味で使われる表現です。成果を重要視して取り組むことを強調したい場合に使われ、「焦点を当てている」とも言い換えられます。

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フルコミットする

「この案件にフルコミットする」や「今回のミスを挽回するために、私がフルコミットする」など、最大限の努力をする場合や、全責任を負うという意味で用いられます。なお、フルコミットは和製英語であり、英語圏では意味が通じないので注意しましょう。

プロジェクトにコミットする

コミットは、「専念する」「ほかよりも注力する」という意味で用いられることもあり、「来月まで、このプロジェクトにコミットする」といった使われ方をします。この場合、先ほどご紹介したフルコミットよりも注力や範囲の度合いが下がるニュアンスがあります。

似た用語に「優先」を意味する「プライオリティ(priority)」がありますが、コミットが物事に専念・注力する意志を強調するのに対して、プライオリティは物事の重要性そのものに焦点を当てている点が違いです。

コミットが足りない

「社会貢献へのコミットが足りない」「チームへのコミットが足りない」といった場合のコミットには、責任感や主体性、取り組みが足りないという意味があります。反省や指摘の場面で使われることが多いため、使い方には注意が必要です。

コミットできる人

「あの人は何事にもコミットできる人だよね」といった使われ方をする場合は、責任を持って物事に携わり、結果が出せる人という意味です。また、似たようなカタカナ用語に「ストイック」がありますが、ストイックとは禁欲的で自分に厳しいことを表します。混同しないよう、それぞれの意味を正しく理解して使い分けましょう。

コミット力

コミット力とは、物事に対して責任をもって取り組み、確実に結果を出す力を指します。常に成果を求められるビジネスの現場では、コミット力は非常に大切であるといえるでしょう。

オーバーコミット

オーバーコミットとは、オーバー(超える)とコミット(責任)を組み合わせた言葉で、責任の範囲を越える=越権行為という意味です。ビジネスの場では、権限を越えた指示や、担当範囲外への指示などが当てはまります。

コミットメント

コミットメントには、「組織コミットメントを高める会社づくりをしよう」といったように、組織に対する愛着や忠誠心といった意味があります。また、「隣国(A社)とのコミットメントを確認した」といったように、政治やビジネスの現場で一定の責任を伴った約束を交わす・確約するといった意味で使われることもあります。場面に応じて意味を適切に解釈する必要があるでしょう。

旗を掲げるビジネスパーソン

コミットの特徴的な使い方

ここまで一般的なビジネスシーンでのコミットの使い方をご紹介しました。ここからは、特徴的な使い方をご紹介します。

IT業界

IT業界で使われるコミットは、データベースの更新において、トランザクションが問題なく完結したことを意味します。トランザクションとはIT用語で、互いに関わり合う複数の処理項目を、1つの処理項目としてまとめあげる処理方式を指します。

たとえば、銀行でお金を振り込む場合は以下のような処理が行われています。

  • 振込元の口座の残高を確認する(振り込める金額があるのか)
  • 振込元の口座からお金を引き落とす
  • 振込先の口座に入金する(口座の確認)

このとき、そもそも振込先の口座が存在しなかったり、振込元の口座にお金がなければ、お金を振り込むことはできません。このように、全ての処理を正しく行えた場合に、1つの処理(振込)を行う方式がトランザクションであり、各々の処理を全て完結させることをコミットと呼びます。

金融業界

金融業界では「コミットメントライン」といった使われ方をします。コミットメントラインとは、銀行と企業の間で交わされる融資上限額のことです。通常の融資と異なり、事前の契約により定められた期間と融資額内であれば、企業は審査をパスした自由な融資を受けられます。

プロミスとの違い

コミット(コミットメント)と最もよく似た言葉として、「プロミス(promise)」が思い浮かんだ方もいるのではないでしょうか?プロミスも同様に「約束」という意味を持ちますが、コミット(コミットメント)とプロミスでは、責任感や感情の度合いに違いがあります。

コミット(コミットメント)は、物事の成果に対しての強い責任感や覚悟を含んだ約束を指すのに対し、プロミスは感情や意志に関わらない、形式的な約束を指します。プロミスという言葉をビジネスシーンで使うことは少ないかもしれませんが、雑学として覚えておくとよいでしょう。

上向きのグラフとビジネスパーソン

コミット力を上げるには?

上記でも触れたように、コミット力はビジネスにおいてぜひ身に付けたいスキルの1つでしょう。コミット力を高めるためには、成果が出るまで諦めない、責任を持つといったマインド面はもちろんですが、プロジェクトを円滑に進め、成果を出すためのフレームワークや知識も重要です。ここではコミット力の向上につながる知識やコツを3つご紹介します。

PDCAサイクルを回す

PDCAサイクルとは、「Plan」(計画)・「Do」(実行)・「Check」(評価、分析)・「Action」(改善)の頭文字を取った管理法のことです。この4ステップを適切に回すことで、サービスや製品の質の向上を図ることができます。PDCAのサイクルを繰り返し回して業務の質を上げたり、効率化することで、成果につながりやすくなる(コミットできる)でしょう。

プロジェクトマネジメントのスキルを身に付ける

プロジェクトにコミットする(成果を出す)ためには、プロジェクトマネジメントのスキルを身に付けるとよいでしょう。プロジェクトマネジメントスキルには、自身やメンバーのリソース管理やスケジュール作成、進捗管理などさまざまなスキルがあります。マイルストーンを用いてスケジュールを管理したり、クリティカルパスを設定してタスクの関連性や依存関係を明確にすることで、プロジェクトの成功へ向けて着実に進むことができるでしょう。

スコープを明確にする

ビジネスシーンでは多くの場合、複数人でプロジェクトを進めるため、成果にコミットするといっても1人で成果を出せるわけではありません。チームのゴールに対して、一人ひとりが役割を理解し、それぞれの役割にコミットすることで全体の大きな成果につながります

それぞれの役割を理解するうえで、スコープを明確にすることは欠かせません。スコープとは、一人ひとりがコミットする(責任を持つ)タスク(役割)の範囲や期間について定めたもので、スコープを的確に設定することでプロジェクトを効率的に進められます。

会議で意見を出しあうビジネスパーソン

コミットできるビジネスパーソンになろう!

この記事では、コミットの意味やビジネスシーンでの使い方を例文と併せてご紹介してきました。コミットは成果を出すために強い意志を持っていることを示す言葉であるため、コミットすることで相手に真剣さが伝わり、信頼関係の構築にもつながるでしょう。

全力を尽くそうという意気込みはもちろん、形として成果を出すにはスキルを磨くことも大切です。コミットするためにスキルを身に付け、スキルをもとにコミットするというサイクルを繰り返すことで、信頼されるビジネスパーソンへとステップアップしましょう!

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