2024/04/04

キャリアアップとは?言葉の意味や使い方、実現方法まで徹底解説

はたらくを考えるヒント
#リスキリング#キャリア形成

キャリアアップとは、自分自身の能力を向上させることで経歴を高め、よりよいキャリアを積むことを意味します。今回は、スキルアップやキャリアチェンジなどの似た用語の意味や違い、実現させるための方法、押さえるべきポイント、注意点など詳しくご紹介します。

キャリアアップとは?

キャリアアップとは、「知識やスキルを身に付けることで能力を向上させ、経歴を高めることである」と一般的に考えられています。

キャリアアップを考える際にはポイントがあります。それは「キャリアアップの具体的な内容は人によってそれぞれ異なる」ということです。どういうことでしょうか?

たとえば、Aさんにとってのキャリアアップは「年収を上げること」で、Bさんにとっては「休みを増やすこと」かもしれません。人によって定義は異なるため、他人と比べず、自分の基準でキャリアアップの定義を定めることが重要です。 

このことから「キャリアにはアップもダウンもない」と考えられもします。そもそもキャリアは‟人生‟くらい意味の広い言葉であり、それゆえ比べることができません。しかも、他者から見たら‟ダウン‟に見えた退職や左遷などをきっかけに内省を深め、偉大な仕事を成し遂げる方もいます。

これらの点を踏まえた上で、以降の内容は「私にとってのキャリアアップとは何だろうか?」と想像しながら参考にしてみてください。

キャリアアップは、たとえば以下のものが挙げられます。

  • 昇進・昇格する
  • マネジメント職に就く
  • アルバイトから正社員になる
  • 起業する
  • ある分野の専門性を高める
  • やりがいのある仕事に転職する


キャリアアップを目指す人のなかには、「何から始めればよいのだろう?」「どのような方法があるのだろう?」と疑問や不安を抱える方もいるでしょう。そこでこの記事では、あなたにとってのキャリアアップ実現の方法や成功させるポイントについて分かりやすく解説します。まずは、キャリアアップと似た用語について見ていきましょう。

キャリアアップを目指す女性


キャリアアップと似た用語との違い・使い方

キャリアアップには、複数の似た用語があります。ここでは、スキルアップ、キャリアチェンジ、リスキリングの意味を解説します。

スキルアップとの違い

スキルとは技能や能力を指す言葉であり、スキルアップは技能や能力を向上させることをいいます。スキルアップの例は以下のようなものです。

  • 資格を取得する
  • 新しい言語を学ぶ
  • パソコンスキルを高める
  • コミュニケーション能力を高める
  • 専門的な知識を身に付ける


多くの場合、キャリアアップをするためにはスキルアップが必要でしょう。スキルアップをした先にキャリアアップがあるともいえます。キャリアアップを実現したい人は、まずスキルの向上を目指すとよいでしょう。

キャリアチェンジとの違い

キャリアチェンジとは、未経験の職種や業界に転職することを意味します。新しいことにチャレンジしたいと思っている方や、現在の職種に向いていないと感じている方は、キャリアチェンジを検討するとよいでしょう。また、キャリアチェンジとキャリアアップを同時に目指すケースや、よりよい待遇を得るためにキャリアチェンジをしてからキャリアアップする方法もあります。

リスキリングとの違い

スキルアップ、キャリアチェンジのほかにリスキリングという言葉も併せて押さえておきましょう。日本初のリスキリングに特化した非営利団体、一般社団法人ジャパン・リスキリング・イニシアチブによると、リスキリングとは「新しいことを学び、新しいスキルを身に付け実践し、そして新しい業務や職業に就くこと」とされています。

リスキリングに取り組むことでスキルが身に付き、自身の市場価値が高まるため、転職やキャリアチェンジの成功につながりやすくなるでしょう。キャリアアップやキャリアチェンジを目指す人は、リスキリングにも取り組むことがおすすめです。


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キャリアチェンジのためにリスキリングに取り組む男性


キャリアアップを実現するための4ステップ

キャリアアップを実現するためには、キャリアプランを明確にすることが重要です。具体的には以下の4つのステップで進めるとよいでしょう。

  1. 自己分析をし、現状を把握する
  2. 理想のキャリアプランを洗い出す
  3. 現状と理想のギャップを整理する
  4. ギャップを埋めるための計画を立て実行する


1つずつ詳しく見ていきましょう。

1. 自己分析をし、現状を把握する

キャリアアップを実現させるには、漠然とキャリアアップをしたいと考えるだけでは成功しない恐れがあります。そのため、なぜキャリアアップをしたいのか、理由や目的を明確にすることが大切です。

まずは自己分析をし、これまでの経験や成果、身に付けたスキル等を整理することで現状を把握しましょう。現状の自分を分析することで、強みや弱みが見えてきます。また、経験や成果を振り返り、成功したことや失敗したことについて、要因や自分が担った役割などを整理できるとよいでしょう。さらに、仕事に対してやりがいを感じるポイントや楽しいと思える瞬間、逆にやりたくないことやストレスを感じた瞬間も洗い出しておくと、自己分析が深まるでしょう。

2. 理想のキャリアプランを描く

次に、最終的にありたい自分の姿を描き、理想のキャリアプランを描きましょう。長期的な視点だけでなく、中期的、短期的な目標まで設定することがポイントです。その際、短期的な目標は現実的なものを設定しましょう。また、理想のキャリアプランを実現させるために必要なスキルも併せて洗い出しておくことがおすすめです。

理想のキャリアプランを描く男性


3. 現状と理想のギャップを整理する

現状の自分を理解し、理想のキャリアプランが作成できたら、現状と理想のギャップを整理しましょう。理想のキャリアプランに近づくためには、現状と理想のギャップを埋める必要があります。必要なスキルのうち、既に身に付いているものは何か、これから何を身に付けなくてはならないのかを明らかにしましょう。

4. ギャップを埋めるための計画を立て実行する

現状と理想のギャップが整理できたら、そのギャップを埋めるための計画を立てましょう。必要なスキルを身に付けるためには、スキルアップやリスキリングに取り組む必要があります。ここで重要なのが、きちんと計画を立てることです。特に社会人は現職の仕事をしながら学習をすることになるので、無理のない計画を立てて着実に実行することが大切です。

キャリアアップするには社内と転職どっちがいい?

キャリアアップをするには一般的に以下の3つの方法があります。

  • 社内でキャリアアップ
  • 同職種で転職してキャリアアップ
  • 異なる職種で転職してキャリアアップ


それぞれのメリットや注意点、ポイントを解説していきます。

社内でのキャリアアップについて上司に相談する人


同職種で転職してキャリアアップ

次に、職種は変えずに別の会社へ転職してキャリアアップを目指すケースです。キャリアアップをする環境を自分で選択でき、会社の規模が大きくなる場合には今後のキャリアアップの幅も広がるでしょう。同職種であれば、現職での経験や経歴を活かせるため、高い評価を得られることが見込めます。また、即戦力として採用してもらえる可能性も高まるでしょう。

一方、別の会社に転職すると職場環境が変化するため、社内での人間関係を一から構築しなければなりません。社風や文化を理解し、慣れるまでに時間がかかったり、心身共に労力が必要になったりする場合もあります。

現職にキャリアアップで目指したいポジションが空いていない、新しい環境で挑戦したいという方は、同職種で転職するのがおすすめです。

異なる職種で転職してキャリアアップ

最後にご紹介するのは、異なる職種で別の会社に転職する方法です。未経験の業界や職種へ転職することは、一般的にキャリアチェンジといいますが、好待遇やよりよい条件を望む場合にはキャリアアップともいえます。

この方法のメリットは同職種で転職するケース同様、キャリアアップの場を自分で選択でき、これまでにない挑戦ができることです。また、新卒時に希望する職種に就けなかった人も、希望の業界・職種で働くことができるチャンスだといえます。そのため、積極的にリスキリングに取り組み、新たな職種での活躍を目指しましょう。

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キャリアアップのための転職活動をする人


キャリアアップを成功させるポイント

キャリアアップを成功させるためには、自身の持つスキルと持っていないスキルを明確にすることが大切です。それぞれのスキルが明確になったら、スキルアップやリスキリングに取り組みましょう。ここからは、スキルアップやリスキリングをするにあたり、個人で比較的取り組みやすい学び方を4つご紹介します。

  • 資格を取得する
  • 本を読む
  • 無料動画やコンテンツで学ぶ
  • セミナーに参加する


それぞれ見ていきましょう。

資格を取得する

資格の取得は、スキルアップをするうえでよく耳にする学びの手段です。実際に、資格を取得していることで転職の際に有利になったり、昇進や昇格につながったりする可能性があります。また、資格を取得するという目標があることで、勉強に対する意欲が向上しやすくなるでしょう。

キャリアアップのための資格取得に取り組む人


本を読む

日頃から本を読むことも、スキルアップやリスキリングをするために重要です。本を読むことであれば、通勤時間や就寝前などのちょっとした時間にコツコツ進められるため、比較的取り入れやすい方法だといえるでしょう。本だけでなく、新聞を読んで常に新しい社会情勢に関する情報を知ることもおすすめです。

無料動画で学ぶ

無料で配信される動画を活用する方法もあります。無料動画であれば、お金をかけずに手軽に始められる一方で、配信されている情報が正しいものであるか判断することが難しい場合もあるため注意しましょう。

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セミナーに参加する

セミナーに参加することも、スキルアップを成功させるための1つの方法です。自主的にセミナーに参加することで、スキルアップに対して積極的に学ぼうという意識を持つことができます。また、セミナーではさまざまな業界の情報を得られたり、受講者同士で交流できたりする場合もあります。

ここまで、スキルアップやリスキリングをするための具体的な方法をご紹介してきました。上記の方法のほかに、キャリアアップの実現について周囲の人や現職または転職先の上長に発信することも重要です。自分の意思を伝えることで、周囲のサポートを受けられたり、アドバイスをもらえたりする場合があります。必要に応じて、キャリアアドバイザーに相談をする、転職エージェントサービスのカウンセリングを受けるなどもよいでしょう。

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キャリアアップのためにセミナーに参加する社会人


キャリアアップ助成金とは

キャリアアップについて調べていると、キャリアアップ助成金という言葉を耳にするかもしれません。キャリアアップ助成金とは、非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善を目的とした制度で、厚生労働省から事業主に対して支払われる助成金です。個人を対象とした制度ではないことに注意しましょう。

キャリアアップ助成金は、日本における非正規雇用労働者の割合が多いことを背景に、非正規雇用労働者の自由な働き方の実現やキャリアアップを目指して設けられた制度です。より多くの人材をキャリアアップさせるために、国として事業主をサポートしようという意向が見て取れます。

リスキリングに取り組んでキャリアアップを実現させよう!

ここまで、キャリアアップについて似た用語との違いや実現するためのステップ、スキルを身に付ける方法などを解説してきました。

重要なため繰り返します。誰にでも当てはまる「普遍的なキャリアアップ」はありません。「私にとってのキャリアアップ」を定めることが、キャリアアップの第一歩です。

キャリアアップをするためには、まず自分の現状をしっかりと把握し、今後の方向性やキャリアプランを明確にしていくことが大切です。思いつくままに行動してしまうと、面接時にうまく言語化できなかったり、思うように評価してもらえなかったりと、キャリアアップがうまくいかない恐れがあります。

また、キャリアアップを目指す際には、スキルアップやリスキリングに取り組むことがおすすめです。今のスキルをより高めたり、新しいスキルを身に付けたりすることで、自身の市場価値が高まり、キャリアアップの実現がしやすくなるでしょう。また、キャリアアップ後に即戦力として働ける可能性も高まります。スキルアップやリスキリングに取り組み、あなたにとっての理想のキャリアアップを実現しましょう!

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この記事を監修した方

佐野 創太

著者 / 企業顧問(自動生成AI活用メンター・コンテンツ制作) / 退職学の研究家

大手人材系企業で転職エージェント、求人サービスの新規事業責任者として従事したが介護離職を機に、退職学®︎の研究家として独立。1,200名以上にキャリア相談(有料)を実施する。「採用したい人しか集めない」採用広報と、「退職者がファンになる退職広報」を50社以上に提供。疲弊しない事業推進、組織運営のために自動生成AIの企業研修と導入を行うAI活用メンターであり、一つの素材をWeb記事やウェビナー・研修といった複数のネタに変換するコンテンツ顧問としても活動中。1児の父であり共働き夫。

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