2024/05/22
ビジネス用語の正確な意味を押さえ、正しく使うことは社会人として必要なスキルの1つです。この記事では、よく使われるビジネス用語54選を、使い方の例文とともに解説します。
ビジネス用語を正しく使いこなすことは、業界問わず社会人として活躍するために必要なスキルであるといえるでしょう。ビジネスシーンでは、日常の会話であまり使わないような言葉が多く使われます。誤った使い方をしたり、言葉の意味を誤解したりしてしまうと、トラブルに発展することもあるため、正確な意味や使い方を押さえておくことが大切です。今回は、基本的なビジネス用語54選を、五十音順でご紹介します。
まずは、社会人として押さえておきたいア行のビジネス用語をご紹介します。
【意味】
消費者が商品やサービスを購入するに至るまでのプロセスをモデル化したもので、マーケティングのフレームワークとして用いられています。AIDMAは下記の5つの頭文字です。
【例文】
【意味】
「同意する」を意味し、会議や会話で賛成の意を示す際によく使います。また、相手の意見に賛成できない場合は「アグリーできない」といったように使うこともあります。
【例文】
【意味】
「任命する」「割り当てる」「配属する」という意味の単語で、上司が部下に対して申し付ける際に使用されます。そのため、上司の場合は「アサインする」、部下の場合は「アサインされる」というように用います。
【例文】
【意味】
会議の議題や日程を意味し、ビジネスシーンでは主に、これから行われる会議についての概要をまとめたものを指す場合と、議題のみを指す場合があります。前者の意味で使われるアジェンダは、日時、参加者、議題など、会議を行ううえでの全般的な情報を記載するのが一般的です。
【例文】
【意味】
「素早い」「機敏な」という意味で、変化に応じて素早く対応することを意味します。この言葉から派生した「アジャイル思考」「アジャイル組織」はさまざまなビジネスシーンで用いられています。また、IT業界では、ソフトウェア開発の手法として「アジャイル開発」が頻繁に用いられます。
【例文】
【意味】
「接待する」「同行する」「出席する」という意味です。お客さまをもてなしたり、サポートしたりする場面で用いられ、キャビンアテンダントやアテンドスタッフのような、職業名にアテンドが付くこともあります。
【例文】
【意味】
アポイントメントの略で、顧客と商談や打ち合わせをする約束を取り付けることです。特に営業部門でよく使われる言葉で、アポイントメントを獲得することをアポ取り、電話でアポ取りすることをテレアポと呼びます。
【例文】
【意味】
「同盟・連合・提携・近縁・婚姻関係」などを意味する英単語で、ビジネスシーンでは競争力を高め利益拡大を目指すために行う企業間の連携や、連携したグループのことを指します。「買収・合併」を表すM&Aとは異なり、お互いの技術、資本、人材などの経営資源を共有・提供し合うことで、企業の独立性を保ったまま競争力を高めることができます。
【例文】
【意味】
「率先・主導権」「実行力」「新規構想・戦略」と訳され、ほかより先んじて行動することや、物事を優位に進められる立場に立つことを意味します。リーダシップが全体を動かすための力であるのに対し、イニシアチブは個人としての行動や態度を表すという違いがあります。
【例文】
【意味】
英語で「上昇」を意味し、ビジネスシーンでは上司へ対応や判断を求めることです。緊急性や専門性が高かったり、決定するのに権限が必要であったりするときに用いられます。
【例文】
【意味】
「根拠」「証拠」を意味します。相手への説得力を高めるため、ビジネスパーソンとして主張や情報を述べる際にはエビデンスを提示することが重要です。
【例文】
【意味】
「On the Job Training」の略称で、実際の業務のなかで実践的に学ぶ研修のことです。なお、似た言葉であるOFF-JTとは、通常業務を離れ、座学を中心に集団形式で行われる研修を指します。
【例文】
社会人として押さえておきたいカ行のビジネス用語をご紹介します。
【意味】
「批判的な」「重大な」という意味を持ちます。情報をそのまま受け止めず、客観的・論理的に判断する「クリティカルシンキング(批判的思考)」は、ビジネスにおいても重要なスキルです。
【例文】
【意味】
プロジェクトの必要工程を依存関係で結んだときに、最も長い作業経路のことです。クリティカルパス上にある工程が遅延すると、プロジェクト全体が遅延してしまうため、しっかり把握し管理しておくことが重要です。クリティカルパスの特定や管理は、プロジェクトマネジメントスキルの1つです。
【例文】
【意味】
KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標または重要達成度指標)とは、業績やプロジェクトを評価するために用いる指標です。KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)の達成に向けた中間指標と捉えることもできます。目標の達成具合を定点的に観測することで、次のパフォーマンスの向上や軌道修正が可能となります。
【例文】
【意味】
「コミットメント」の略で、「責任感を持って取り組む」「結果を約束する」「全力を尽くす」といった意味です。
【例文】
【意味】
「一般化」「大衆化」と訳され、商品やサービスについて、競合企業と価格以外の面で差別化しにくくなっている状況のことです。コモディティ化の例として、スマートフォンやコンビニコーヒー、デジタル家電などが挙げられます。
【例文】
【意味】
「法令遵守」と訳され、ビジネスにおいては、法律だけではなく社会規範や道徳、倫理観を守ることを意味します。コンプライアンスは、しばしば「コンプラ」とも略されます。
【例文】
社会人として押さえておきたいサ行のビジネス用語をご紹介します。
【意味】
会議や資料の重要な箇所をまとめた「要約」「総括」といった意味で使われ、作成した資料そのものを指す場合もあります。
【例文】
【意味】
シンギュラリティ(技術的特異点)とは、人間が持つ知能と人工知能(AI)の臨界点を指す言葉です。AIが自律的な学習を繰り返すことで、人間の知能を超える知能を持つようになるのではないかといわれており、その転換点がシンギュラリティと呼ばれています。シンギュラリティはあくまで仮説です。
【例文】
【意味】
「体系的な計画」「枠組みを持った計画」といった意味です。スキームは単なる計画ではなく、目標を達成するための具体的な行動や施策、手順を想定し、実現することを見据えたニュアンスを含んでいます。
【例文】
【意味】
「作業範囲」「領域」を意味し、主にプロジェクトマネジメントに関する用語として使われます。「スコープマネジメント」や「プロダクトスコープ」「プロジェクトスコープ」などといった言葉もあります。
【例文】
【意味】
企業活動によって影響を受ける利害関係者のことです。ステークホルダーの対象は幅広く、株主、クライアント、従業員といったお金に関わる利害関係者に限らず、地域社会、政府など、企業が活動するうえで関わる全ての関係者を指します。
【例文】
社会人として押さえておきたいタ行のビジネス用語をご紹介します。
【意味】
英語の「task」に由来し、「仕事」「課された務め」という意味で、仕事の細かい単位・具体的な作業といったニュアンスで使われます。複数の作業を並行して取り組むことをマルチタスクという言葉で表現することもあります。
【例文】
【意味】
市場を細分化し、そのなかから商品やサービスを売る市場や相手(ターゲット)を絞り込むことです。ターゲティングは、マーケティングの第一人者であるフィリップ・コトラーが提唱したSTP分析のTに当たります。
【例文】
【意味】
ビジネスシーンでは「標準」を意味し、パソコンでよく見かけるデフォルトには「初期設定の値」といった意味があります。金融業界では「債務不履行」という意味もあります。
【例文】
社会人として押さえておきたいナ行のビジネス用語をご紹介します。
【意味】
ナレッジとは、経験や学習によって得られた知見、情報を意味します。単なる知識にとどまらず、ビジネスシーンでのナレッジはより有益で付加価値の高い情報というニュアンスがあります。
【例文】
【意味】
「隙間」を意味し、ビジネスシーンでは、小さな規模であるが一定の需要がある市場や、大企業がまだ参入していない市場のことなどを指します。
【例文】
社会人として押さえておきたいハ行のビジネス用語をご紹介します。
【意味】
「予算」「経費」という意味です。バジェットレンタカー(格安のレンタカー)、バジェットエアライン(格安航空)など、「格安の」という意味の形容詞として使われることもあります。
【例文】
【意味】
時間や予算、人員、在庫などに対する「余裕」「予備」のことです。また、「緩衝」という意味では、仲介人やサポーター、間に入る企業のことを指す場合もあります。
【例文】
【意味】
Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)の頭文字を取ったビジネスフレームワークのことです。それぞれの工程を順に回していくことで、業務の質の向上や効率化を見込めます。
【例文】
【意味】
「修正」「確定」「固定」を意味します。「確定」の意味では日程を最終決定したときや、これまで調整していた内容が固まったときに主に使われます。
【例文】
【意味】
目標を達成するための行動や結果に対し、指摘したり評価したりすることです。人材育成や課題解決、目標達成などを目的として行われるのが一般的です。
【例文】
【意味】
既にあるものを磨いてよりよいものにするという意味があります。資料や企画、技術、アイデアなど幅広いものに使われ、ブラッシュアップすることで完成度やクオリティを高めていきます。
【例文】
【意味】
「ブレインストーミング」を略した言葉で、複数人のグループで多くのアイデアを出し合い、新しい考え方や解決策を出していく手法のことです。ブレストでは、先入観にとらわれず、アイデアを自由にできるだけ多く出すことが重要です。
【例文】
【意味】
「促す」「指示する」という意味です。AI領域では、生成AIに対してユーザーが入力する指示や命令のことを指します。
【例文】
【意味】
「最善の手段」「最良の事例」という意味です。技術分野では、業界内で広く普及し取り入れられているサービスや製品、規格のことを指す場合もあります。
【例文】
【意味】
サービスや商品を使用する際の典型的なユーザー像のことです。ターゲットは商品やサービスを使うユーザー層である一方で、ペルソナはあたかも実在するような個人のように具体的に設定します。
【例文】
【意味】
「保留」「先延ばし」という意味です。ビジネスシーンでは優先事項が高くないものをいったん保留にしたり、回答を先延ばしたりする際に用いられます。
【例文】
【意味】
作業工程のなかで、遅延や生産性の低下を招いてしまっている部分のことで、ボトルの口が細く、注げる量が限られてしまうことに由来します。
【例文】
社会人として押さえておきたいマ行のビジネス用語をご紹介します。
【意味】
プロジェクトや業務の完遂に向けた「中間目標」「節目」「区切り」を意味します。マイルストーンごとに進捗や結果を確認、管理することにより、プロジェクトを着実に進めやすくなります。
【例文】
【意味】
英語の「must」に由来するカタカナ語で、「必須」「欠かせない」という意味で使われます。
【例文】
【意味】
「担当」「責任」「管轄」のことで、マターの前に人や組織の名前を置くと、その人や組織に責任が所在するという意味を持ちます。
【例文】
【意味】
オンライン上で構築される、3次元の仮想空間のことです。メタバースでは、自分自身のアバターを作成し、本当にその空間にいるような体験ができます。
【例文】
社会人として押さえておきたいヤ行のビジネス用語をご紹介します。
【意味】
「使いやすさ」「有用性」を意味します。特にIT業界では、アプリやWebサイトなどの使いやすさを意味します。
【例文】
【意味】
「実用性」「役に立つもの」という意味です。IT業界ではコンピュータやOS、アプリケーションの機能を向上させるためのソフトをユーティリティソフトといいます。また、さまざまな分野で活躍できる人をユーティリティプレイヤーと呼ぶこともあります。
【例文】
社会人として押さえておきたいラ行のビジネス用語をご紹介します。
【意味】
新しい業務や職業に就くために、今の仕事とは異なる領域や職種のスキルを身に付けることです。テクノロジーの急速な進展やDXを背景に重要性が高まっています。
【例文】
【意味】
リスクを予測し、それを回避したり最小限にとどめたりする対策を行うことです。
【例文】
【意味】
リスケジュールの略語で、会議や納期の日時を再調整することです。キャンセル(中止)と違い、リスケは日程・予定を再度調整することを意味します。
【例文】
【意味】
「経営資源」という意味です。具体的には、ヒト、モノ、カネ、情報、時間、知的財産などが挙げられます。
【例文】
【意味】
ある特定の分野における知識や理解、またそれを活用する能力のことを指し、「物事を適切に理解し活用する能力」というニュアンスを含みます。
【例文】
【意味】
「再確認」「催促」という意味があります。大事な予定や内容を、忘れないように再度確認したり、念を押したりするときに用いられます。
【例文】
【意味】
問題解決に用いられるフレームワークの1つです。物事をツリー状にして要素分解し、構造化していくことで、問題の原因や解決策を導き出します。
【例文】
【意味】
新商品の発売や新サービスの公開、開始を意味します。金融業界では、有価証券の発行時に情報を公表することを指します。
【例文】
ここまで54つのビジネス用語について、意味と使い方の例文をご紹介しました。以上で挙げたビジネス用語は特によく使われるものであるため、今回の記事を参考に正しい意味や使い方をしっかり押さえておきましょう。また、ビジネス用語の知識を増やすには、ビジネス書やビジネス関連のニュースに日々目を通してキャッチアップすることも大切です。ビジネス用語を正しく使いこなして、スキルアップを目指しましょう!
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